道場主から


大東流合気柔術とは

 大東流合気柔術。この武術は、元来が会津藩の上級武士のみに伝えられた、殿中の護身術であります。明治時代まで門外不出の武術でしたが、会津出身の武田惣角先生によって、世間に知られるようになりました。

動く坐禅

 「斬らない斬られない。殴らない殴られない。蹴らない蹴られない」

 武田惣角先生の高弟である堀川幸道先生は、武道をこのように位置づけています。試合形式の武道や格闘技のように、相手を倒すことが目的ではなく、自己の精神性を高めていく。これこそが、理想的な、武道の平和な理念なのです。坐禅の指導が専門である私は、この武術の捉われのなさが、禅の悟りの境地に非常に近いことに気づきました。大東流合気柔術の技は、「動く坐禅」である、と言い換えることができます。

生涯現役の武術

 この武術の魅力は、年齢や性別を問わず、誰にでも習得できるところにあります。現在の門下生は、下は幼稚園児から、上は古希を過ぎた方までいらっしゃいます。中年で身体が硬く、しかも非力である私でも、さほど難なく習得できました。一生涯続けられる、数少ない武術です。

省エネの武術

 この武術は、身体の動きは最小でありながら、最大の効果を狙う省エネの武術なので、どなたでも習得できます。体力は関係ありませんし、力む必要も全くありません。もちろん、筋力トレーニングや走り込みなども無用です。当道場での稽古は、日常の何気ない動作の中に武道の極意がある、ということを気付かせてくれます。 稽古を続けることによって、ますます、この武術の魅力を感じられることでしょう。

 ぜひ一度、体験してみてください。

臥龍禅道場 師家 中條真堂

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略歴

昭和28年5月28日生。
宮城県東松島市出身。
松島瑞巌寺にて臨済禅を修行。
大東流合気柔術幸道会の飯田宏雄先生に入門。
無傳塾設立に伴い、福井県支部長。
平成16年に独立、臥龍禅道場師家となる。

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